2023年06月17日
筑後川上流にあるダム、がんばってます!! 弾力的管理編
筑後川(本流)上流に位置する下筌ダム
昭和28の筑後川大洪水の甚大な被害を二度とださないために建設された松原ダム、下筌ダム
洪水期に備える為に(これからの雨に備えるために)
利水容量をEL(標高)292mまで水位を下げて洪水対策の容量を増やしています(松原ダムも同様に)
→堆砂位がEL290なので、ほぼ空の状態にします。

比較しやすいように、昨年の11月(非洪水期)と6月(洪水期)の写真をアップしたいと思います

下筌ダム(右岸より、6/12 ダム湖を撮影)

下筌ダムは、ほぼ下げ切ってる感じです(EL292mくらい?)
→色が白く変わってる辺りが、EL320mあたり

下筌ダム(右岸より、昨年11月撮影) EL330mくらいまで水位があった模様
下筌ダムは、非洪水期(非出水期)は、溜めた水を発電や河川の正常な維持などに使用し
4月末くらいから徐々に水位を下げていき、洪水期(6/11まで)にはEL292mまで下げるのですが

しもうけ館からくだったこの先の一番下の駐車場は、GWはまだ水に浸かっていますが

GW過ぎると姿を現します(しもうけ館の一番下の駐車場より撮影)
水位低下時しか現れない場所です
筑後川の中流域では、この時期に、かんがい用水にたくさんの水を使用する為に
(日田の方では、すでに田植えが始まってました。
山田堰の開門は、今年は6/17など、これから田んぼに水が入り田植えへ)
筑後川中流から下流では、水量が少なくなりやすく
瀬切れが起こりやすくなり、筑後川としてはあまりよろしくはない。
(瀬切れとは、河川の流量が少ない渇水時に、水が河床の砂礫内を流れてしまい、表面に水が流れていない状で魚の移動は不可能)

本来は、6/11までに水位低下を終わらせるのですが(終わらせないといけない)
水位低下を遅らせて、6/20まで
水位低下水を一部利用することで筑後川を正常に保っています。
この操作を、弾力的管理といい
約20年ほど前から毎年、松原ダム、下筌ダムでは行っています。

下筌ダム・キャットウォークより(6/12、撮影)

下筌ダム(6/12、撮影) 副ダムも顔をだしてますね

下筌ダム(6/12、撮影) 副ダムと松原ダムの梅林湖

下筌ダム・キャットウォークより(昨年11月、撮影)
キャットウォークとは、アーチダムの提体にある点検用の通路と言ったらわかりやすいかな

下筌ダム・キャットウォークより(昨年11月、撮影)松原ダムの梅林湖
副ダムといわれる場所は、水に浸かってみえません

下筌ダム(昨年11月、撮影)
インスタリール動画→「https://www.instagram.com/reel/CmMbNEspmPN/?utm_source=ig_web_copy_link」
又、本来は梅雨の時期で雨が降りやすい時期にはいるのですが
6/20移行、雨が降らない時期が続き仮に筑後川の水量が低下をした場合は、

大山ダム
6/20以降は、筑後川上流の支流にある大山ダムがバトンタッチする形で、筑後川を正常に保つ為に筑後川へ補給(放流)することがあります(管理10年で、2度梅雨の時期に補給あり)
“みずは大切に”
筑後川本流の上流に位置する
松原ダム、下筌ダムは、筑後川大水害を経験して造られたダムなので
6/20までに水位をEL(標高)292mまで下げて洪水期の水位にはいり
大雨に備える必要があるのです(松原ダムは、238mまで下げます)

下筌ダム管理所、1階ロビーに、わかりやすい解説パネルがありますよ。
水位を洪水期と非洪水期で大きく変化させるダムは、筑後川水系では他にないので、
ダムの変化、水位の変化を見ながら(感じながら)ダムの役割を学べるので
小さいお子さんも、数字や理屈抜きで
ありのままを見て感じて頂けるのではないでしょうか
(雨が降ってないからダムに水が溜まってないわけじゃないんだよ!!と教えてあげてください)
で、私は言いたい
“上流にあるダムもがんばってんだぜ”
“市民の生活を陰でささえてんだぜ”
又、平日にはなりますが
松原ダム、下筌ダムは一人からでも見学(無料)を受け付けています(要事前予約)
問い合わせは、ダム統合管理所(久留米市)→「https://www.qsr.mlit.go.jp/toukan/」
洪水期に入りますので、防災の対応等で受け付けてもらえない
(天気等でお断り)もあるかもしれませんが
特に、下筌ダムは体験して頂きたいダムですね
今回、アップした下筌ダムの写真は見学時の者です
(詳しくは、下筌ダム、松原ダム見学編に詳しくアップしてます)
ぜひぜひ、みなさんも管理所を訪れてみませんか

さて、松原ダム、下筌ダム、大山ダム、夜明ダム、合所ダム、藤波ダムと見学をやってきました。
次回は、いよいよ筑後大堰

“そう、筑後川にかかる(ある) 堰
あれは紛れれまなく堰なんです”
筑後大堰の役割 アップ済み
→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2330618.html」
そして、福岡都市圏へ水を運んでる導水路の話(アップ済み)
→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2331137.html」
だんだんと見えてきましたねー
今回の企画の狙いが・・・・・・
☆筑後川水系のダムを巡る(過去の投稿) 復習はこちら、
⭐︎九州地方整備局と筑後川ダム統合管理所編→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2322800.html」
⭐︎下筌ダムと洪水調節の見学編
→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2322994.html」
⭐︎松原ダム見学の模様と弾力的管理の話(利水)の見学編→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2323152.html」
⭐︎大山ダムダム見学編→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2324776.html」
⭐︎夜明ダムダム見学編→
「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2326186.html」
⭐︎合所ダムダム見学編→
「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2327548.html」
⭐︎藤波ダムダム見学編→
「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2329348.html」
基本的には、聞いた話をかみ砕いてわかりやすく説明をし
ちょっとダムに行ってみようか!!と思っていただける内容を目指しています。
ここでは書ききれなかった内容もありますので、ぜひ管理所を訪れてみてみてください。
⭐︎見学に関して協力
国土交通省九州地方整備局・筑後川河川事務所様
水資源機構(筑後川局、筑後川下流総合管理所、筑後川上流総合管理所)様
合所ダム管理所(福岡県)様、藤波ダム管理所様(福岡県)
夜明ダム管理所様(九州電力)
ご協力感謝致します。
日本ダム協会認定 ダムマイスター
朝倉市3ダム愛好家 三ちゃん
ぷちっと、協力おねがいします

地域情報ランキング
ダムマイスター、ダム、朝倉市、筑後川、土木
昭和28の筑後川大洪水の甚大な被害を二度とださないために建設された松原ダム、下筌ダム
洪水期に備える為に(これからの雨に備えるために)
利水容量をEL(標高)292mまで水位を下げて洪水対策の容量を増やしています(松原ダムも同様に)
→堆砂位がEL290なので、ほぼ空の状態にします。



下筌ダム(右岸より、6/12 ダム湖を撮影)

下筌ダムは、ほぼ下げ切ってる感じです(EL292mくらい?)
→色が白く変わってる辺りが、EL320mあたり

下筌ダム(右岸より、昨年11月撮影) EL330mくらいまで水位があった模様
下筌ダムは、非洪水期(非出水期)は、溜めた水を発電や河川の正常な維持などに使用し
4月末くらいから徐々に水位を下げていき、洪水期(6/11まで)にはEL292mまで下げるのですが

しもうけ館からくだったこの先の一番下の駐車場は、GWはまだ水に浸かっていますが

GW過ぎると姿を現します(しもうけ館の一番下の駐車場より撮影)
水位低下時しか現れない場所です
筑後川の中流域では、この時期に、かんがい用水にたくさんの水を使用する為に
(日田の方では、すでに田植えが始まってました。
山田堰の開門は、今年は6/17など、これから田んぼに水が入り田植えへ)
筑後川中流から下流では、水量が少なくなりやすく
瀬切れが起こりやすくなり、筑後川としてはあまりよろしくはない。
(瀬切れとは、河川の流量が少ない渇水時に、水が河床の砂礫内を流れてしまい、表面に水が流れていない状で魚の移動は不可能)

本来は、6/11までに水位低下を終わらせるのですが(終わらせないといけない)
水位低下を遅らせて、6/20まで
水位低下水を一部利用することで筑後川を正常に保っています。
この操作を、弾力的管理といい
約20年ほど前から毎年、松原ダム、下筌ダムでは行っています。

下筌ダム・キャットウォークより(6/12、撮影)

下筌ダム(6/12、撮影) 副ダムも顔をだしてますね

下筌ダム(6/12、撮影) 副ダムと松原ダムの梅林湖

下筌ダム・キャットウォークより(昨年11月、撮影)
キャットウォークとは、アーチダムの提体にある点検用の通路と言ったらわかりやすいかな

下筌ダム・キャットウォークより(昨年11月、撮影)松原ダムの梅林湖
副ダムといわれる場所は、水に浸かってみえません

下筌ダム(昨年11月、撮影)
インスタリール動画→「https://www.instagram.com/reel/CmMbNEspmPN/?utm_source=ig_web_copy_link」
又、本来は梅雨の時期で雨が降りやすい時期にはいるのですが
6/20移行、雨が降らない時期が続き仮に筑後川の水量が低下をした場合は、

大山ダム
6/20以降は、筑後川上流の支流にある大山ダムがバトンタッチする形で、筑後川を正常に保つ為に筑後川へ補給(放流)することがあります(管理10年で、2度梅雨の時期に補給あり)
“みずは大切に”
筑後川本流の上流に位置する
松原ダム、下筌ダムは、筑後川大水害を経験して造られたダムなので
6/20までに水位をEL(標高)292mまで下げて洪水期の水位にはいり
大雨に備える必要があるのです(松原ダムは、238mまで下げます)

下筌ダム管理所、1階ロビーに、わかりやすい解説パネルがありますよ。
水位を洪水期と非洪水期で大きく変化させるダムは、筑後川水系では他にないので、
ダムの変化、水位の変化を見ながら(感じながら)ダムの役割を学べるので
小さいお子さんも、数字や理屈抜きで
ありのままを見て感じて頂けるのではないでしょうか
(雨が降ってないからダムに水が溜まってないわけじゃないんだよ!!と教えてあげてください)
で、私は言いたい
“上流にあるダムもがんばってんだぜ”
“市民の生活を陰でささえてんだぜ”
又、平日にはなりますが
松原ダム、下筌ダムは一人からでも見学(無料)を受け付けています(要事前予約)
問い合わせは、ダム統合管理所(久留米市)→「https://www.qsr.mlit.go.jp/toukan/」
洪水期に入りますので、防災の対応等で受け付けてもらえない
(天気等でお断り)もあるかもしれませんが
特に、下筌ダムは体験して頂きたいダムですね
今回、アップした下筌ダムの写真は見学時の者です
(詳しくは、下筌ダム、松原ダム見学編に詳しくアップしてます)
ぜひぜひ、みなさんも管理所を訪れてみませんか

さて、松原ダム、下筌ダム、大山ダム、夜明ダム、合所ダム、藤波ダムと見学をやってきました。
次回は、いよいよ筑後大堰

“そう、筑後川にかかる(ある) 堰
あれは紛れれまなく堰なんです”
筑後大堰の役割 アップ済み
→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2330618.html」
そして、福岡都市圏へ水を運んでる導水路の話(アップ済み)
→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2331137.html」
だんだんと見えてきましたねー
今回の企画の狙いが・・・・・・
☆筑後川水系のダムを巡る(過去の投稿) 復習はこちら、
⭐︎九州地方整備局と筑後川ダム統合管理所編→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2322800.html」
⭐︎下筌ダムと洪水調節の見学編
→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2322994.html」
⭐︎松原ダム見学の模様と弾力的管理の話(利水)の見学編→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2323152.html」
⭐︎大山ダムダム見学編→「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2324776.html」
⭐︎夜明ダムダム見学編→
「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2326186.html」
⭐︎合所ダムダム見学編→
「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2327548.html」
⭐︎藤波ダムダム見学編→
「https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2329348.html」
基本的には、聞いた話をかみ砕いてわかりやすく説明をし
ちょっとダムに行ってみようか!!と思っていただける内容を目指しています。
ここでは書ききれなかった内容もありますので、ぜひ管理所を訪れてみてみてください。
⭐︎見学に関して協力
国土交通省九州地方整備局・筑後川河川事務所様
水資源機構(筑後川局、筑後川下流総合管理所、筑後川上流総合管理所)様
合所ダム管理所(福岡県)様、藤波ダム管理所様(福岡県)
夜明ダム管理所様(九州電力)
ご協力感謝致します。
日本ダム協会認定 ダムマイスター
朝倉市3ダム愛好家 三ちゃん


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ダムマイスター、ダム、朝倉市、筑後川、土木
Posted by さんちゃん at 22:12│Comments(0)
│筑後川と流域のこと
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