筑後川水系12基を巡る~2基めのダム・松原ダム見学編
下筌ダムから3.9キロ下流にある松原ダムへやってきました。
下筌ダムと松原ダムは、昭和28の筑後川大洪水を経験して
(総降水量が1,000ミリを超える記録的な豪雨により、九州最大の河川である筑後川をはじめ白川など、九州北部を流れる河川がほぼすべて氾濫、流域に戦後最悪となる水害を引き起こし、死者・行方不明者1,001名、浸水家屋45万棟、被災者数約100万人という大災害となった)
この災害を繰り返さない為に造られた多目的ダムです
松原ダムは、重力式コンクリートダム
コンクリートの塊の重さで水圧を支えるダム
地盤が強固な場所に造られる
(僕のダムのイメージはまさにこれでした(笑))
一番、オーソドックスなダム(型式)なのでいろんなデザイン(形)のダムが存在します
構造物として、ダムのデザインの違いを見比べるのも面白いかもですよ。
きっと、このダムかっこいいとか、秘密基地っぽいとか好きなダムが見つかりますよ
そんな入り方でもいいのではないですかねー
下筌と全然ちがうでしょー
ダムの目的は、洪水調節(F)、河川の維持用水(N)、発電(P)、水道用水(W)
河川の維持用水(N)は、筑後大堰建設に伴い水が不足するのではないかとの不安から有明海魚連の方々の建設中止活動が行われたりし、有明海魚連の方に水の面で安心して頂ける為に
松原下筌ダムのダムの役割に、河川を正常に保つ為の維持流量の不特定利水を新たに加えてノリ養殖に必要な維持流量分を放流し、
有明海魚連の方に安心していただける取り組みなど行った歴史も過去にはあります。
松原ダムも制御室を案内して頂きました
(点検中の為に、一部画面なし)
(下筌ダムの画像を使用)
筑後川水系、支流、寺内導水路、木和田導水路、用水路(大石用水ほかありました)などの
河川の流流が表示されてるパネル、ライブカメラ、雨雲レーダー、ダムコン(操作パネル)など
こういったパネルが、統管、下筌ダムにもあり情報を共有し、統管から放流の指示を受けるそうです(一体運用)
(詳しくは、過去の投稿も合わせてごらんください)
違うのは、下筌ダムと違い
(下筌ダムは下流に松原ダムがあるが)
松原ダムの場合は、管理(放流)が下流域の安全に直接影響しているから、責任重大です。
(と職員さんの一言)
こういった、職員さんの声を直接聞けるのも見学ならではですね。
監査廊へ
たわみ計(ステンレスのワイヤーを吊り上げて、水圧や地盤の変形による、ダムの変化などを計測する機器です
松原ダムは、下^吊り下げるタイプが3つ
(下筌ダム(アーチダム)は、15こでしたねー)
78段の階段が待ってます。
これねー、現代の優しい階段じゃないから
なかなかハードだよぉー(笑)
点検の時に、ここを上り下りされてるのかぁー(ご苦労様です)
コンジットゲート制御室 いってみますかぁーと職員さん
(わくわく、わくわく)
じゃあーーーーーーん?? ん??
油圧シリンダーは覆われてました
ゲートが見れたりしないんですよぉーーーーーー残念
でも、こういった資料が見学のルートにたくさん貼られているので、必見です
監査廊から右岸直下(上流から見て右側)へ降りてきました
重力式コンクリートダムは、やっぱり下から見上げないとねー
迫力はんばねー(一番の萌えスポット) ラジアルゲート4門
→一番左と右のゲート大きさ違いますねー
(なんで大きさが違うかは、直接きいてみてみてくださいね!ちゅんと理由があります)
丸い穴は、空気穴です
ゲートから放流するときに、空気も一緒に吐き出してしまうために
空気を取り込む穴が造られています。
コンジットゲート3門の穴の奥は見えず(残念)
下筌にはなかった維持用水(低水管理)用の放流設備
左岸側には、九州電力の発電設備があります
松原ダムから取水して、九州電力が発電するのですが
直ぐに筑後川に戻すのではなくて(下筌は戻してます)
さらに、水圧鉄管を使って別の場所まで送り再発電に利用しているみたいです。
このあたりのお話は、夜明ダム(2月)に伺う予定にしていますので
筑後川の水をどう活用(運用)されているのかなどお話を聞いてみたいと思います。
(ダム湖側より、6月撮影)
この時期は、弾力的管理の最中でした
(右岸より、6月撮影)
弾力的管理(利水)についてお話していただきました
弾力的管理って何?? 名前ムズイ
(松原ダム、パンフレットより)
松原ダムは、洪水期に備えるために非洪水期(非出水期)に維持用水、発電、水道用水の為に溜めていた水位を
下げて洪水期に備えるのですが
(松原ダム、パンフレットより)
6月になると、かんがい用水などに筑後川の水が取水されるために
下流域や有明海に十分な水が行き届かない可能性があり
そうなると、有明海の生き物などの生態系の影響が懸念されることから
(松原ダム、パンフレットより)
6月11~20日までの必要な時に、水を流すことで下流域の環境保全に役立てています。
私の住んでいる朝倉市の例ですと、丁度この期間に山田堰の水門が開き~堀川~三連水車~田畑へと
水が運ばれます(私の言葉で、表現させていただいてます)
(松原ダム、パンフレットより)
実は、筑後川の上流に位置する下筌松原ダムでは、こうやって我々の生活を陰で支えている
弾力的管理は、2001(21年前)から行われている!!
松原ダム、下筌ダムは、ダムの目的にかんがい用水はなく
あくまでも、河川の維持用水としてになります。
すごくないですか!! しらんかったなぁー
では、なぜ建設当初に運用計画になかったことを今行っているのか?
ダム完成の50年前から、弾力的圧力を行うように決めた20年前(今)は何が変わったのでしょうか?
50年前より、この時期にかんがい用水に水を沢山必要とするようになったから補給する必要がでてきたのか?
時代背景などにより、より環境に配慮するようになったのか?
近年雨が降らない時期が長くなったことにより、この時期に河川を維持する用水が足りなくなったのか?
なぜ必要なんでしょう? 何かやる理由があるはずなんです。
考えてみませんか?
見学の時に、職員の方に質問するのを忘れていましたので
皆さん、良かったらダムの見学をされた時に質問してみてください。
そして、なんで20日まで??と思っていた疑問が大山ダムの見学で解決しました。
松原下筌ダムの弾力的管理のお話と、大山ダムの維持放流のお話は、小学校4年生の「水の授業」に最適ではないでしょうか
知らない事たくさん、陰で頑張って支えてくれてるんだなと(しみじみと)
なかなか、文章だけでは伝わりにくいかと思います。
ここは、予習程度に読んでもらって
興味が湧いた方は、ぜひ、松原ダム、下筌ダムの見学(無料)に申し込んで
直接、職員さんこ生の声、解説を聞かれてみてください。
直接、ダムをかんじるのじゃ!!
松原ダム管理所の横にあるレストラン松原には、食べるダムの
松下ダムカレーがあります(蜂の巣山と管理所が表現されているよ)
楽しみながらダムの特徴を知ることができるよ
遊覧船からも、楽しみながらダムを感じることもできます。
松原ダム・下筌ダムでは、平日、一人~団体、グループのダム見学を受け付けています
ん!!、一人からOKなんだってよぉーーーーーーー
私のお勧めは、「下筌ダムで、がっつり説明をしていただき60分~90分→お昼はダムカレー
食べるダムで楽しんでと松原ダムで30~60分」
遊覧船の予約が取れたら、遊覧船からも眺める!! とかどーでしょう
下筌と松原ダム、同時に見る方が造りなどの違いも分かっていいと思いますよ。
ダムに興味がある人も、よくわからないやーて人も
三ちゃんのblogを見て、少し興味がわいた人も、ダムの見学しようぜ!
一人からOKなんで、家族でもいいんだよ!! ダムを楽しく学んで、理解しよう!!
直接話を聞くのが一番だって
ダム統合管理所(見学申し込み)→「
http://www.qsr.mlit.go.jp/toukan/」
見学予約するときに、要望とか言っていた方がいいよ!
見学初めてなんです!とか
パンフレット、資料やHPに書かれてる◯◯について教えてください。とか
今回は、私も要望を伝えていましたので
この内容の役割の説明があるのかわかりませんが
弾力的管理のお話は、聞いて欲しいですね。
☆今後の予定
⭐︎九州地方整備局と筑後川ダム統合管理所編
(12月、更新済み→)「
https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2322800.html」
⭐︎下筌ダムと洪水調節のお話編
(12月、更新済み)→「
https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/e2322994.html」
⭐︎大山ダム見学(1月見学→「
https://asakurashi3dam.yoka-yoka.jp/preview」
⭐︎夜明ダム、高瀬川ダム(2月見学→3月アップ予定)
基本的には、聞いた話をかみ砕いてわかりやすく説明をし
ちょっとダムに行ってみようか!!と思っていただける内容を目指しています。
ここでは書ききれなかった内容もありますので、ぜひ管理所を訪れてみてみてください。
⭐︎見学に関して協力
国土交通省九州地方整備局・筑後川河川事務所様
水資源機構(筑後川局、筑後川下流総合管理所、筑後川上流総合管理所)様
合所ダム管理所(福岡県)様、藤波ダム管理所様(福岡県)
夜明ダム管理所様(九州電力)
ご協力感謝致します。
日本ダム協会認定 ダムマイスター
朝倉市3ダム愛好家 三ちゃん
ぷちっと、協力おねがいします
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